2025.02.20

もう走るな!流星!

さっそく大河ドラマの吟味ですが、皆さん見ていますか?やっぱり横浜流星さわやかだなぁと

思いませんか?絶対女性のしかも若年層からの視聴率が爆上がりしているはずです。たぶん・・・

でも時代考証みたいな話ですが、イマイチな部分があるんですよ。

我々現代人は歩く時に両足の歩調と逆方向に両手を振って歩行しますよね。例えば、右足前と左手前

そして左足前と右手前という歩行ですよね。ですが、明治時代以前つまり江戸時代やそれよりも

前の時代ではほとんどの日本人はこんな歩き方ではなかったのです。歩く時は、右足前と右手前

そして左足前と左手前という現代人とは異なるやり方だったのです。「そんな歩き方は歩きにくい」

という感覚はあくまで我々現代人の感覚で、昔の人は手を振って歩くこともなかったようです。

武士は左手で袖口をもち左手は扇子を握り背筋を伸ばし両手は動かさないで歩き、農民はものを入れた

袋を背負い、鋤や鍬を担いで歩き、商人も商品をもって歩き、ない時は前で両手を握り合わせて

歩いたので士農工商それぞれの所作が決まっていたのでした。旗本奴は大手を振って歩いていたと

言いますが、これも左足前と左手前のようないわゆる難波歩きをしていたようです。

私はみたのです。横浜流星が普通に走っているのを・・・当時の身分の高い人ほど急がず、慌てず

ゆったりとした歩き方をしていたようです。にわか雨に当たっても庶民があわてても、武士や公卿は

決して走らなかったのです。道を走ることは無様な姿で軽蔑されたのでしょう。

城の殿中でも走ることが厳禁で大名の長袴は走れないようにするアイテムだったのかもしれません。

両手を振って歩く現代風の歩き方は、幕末から明治にかけての西欧式の軍隊調練が採用されたことや

横浜に駐留していた外国人の歩き方を見て広まった歩行なのです。

でも馬は昔から現代風だったのですよ・・・人間の歩行様式って面白いですね。