モーツァルトの音楽がもたらす驚きの血圧低下と脳の活性化
こんにちは、いりたに内科かかりつけクリニックの入谷敦です。いよいよ9月も最終日となりました。明日からは10月、秋の夜長に美しい音楽をじっくりと聴きながら、心と身体を整えるのに最適な季節の到来ですね。今回は9月の締めくくりにふさわしい、芸術と医療が美しく融合した「音楽と医学」に関する面白くてためになる話題をお届けします。クラシック音楽、特に天才作曲家ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの楽曲を聴くと身体に良い変化が起きるという話は、一度は耳にしたことがあるかもしれません。実はこれ、単なる気休めのリラクゼーションではなく、現代の医学や脳科学の分野で「モーツァルト効果」として大真面目に研究され、様々な科学的エビデンスが報告されている最先端の医療トピックなのです。近年の臨床研究によると、モーツァルトの楽曲に多く含まれる高周波の音や、予測がつきやすくも心地よい独自のメロディの「ゆらぎ」には、私たちの自律神経に直接働きかける強いパワーがあることが分かってきました。実際に、高血圧に悩む患者さんたちにモーツァルトの『ピアノソナタ第16番』などを聴いてもらった実験では、リラックスを司る副交感神経が優位になり、血圧や心拍数が有意に低下したという驚きのデータが発表されています。さらに最新の知見では、特定の楽曲が脳の空間認識能力を一時的に高めたり、認知機能を刺激して脳全体のネットワークを活性化させたりする効果まで認められており、現代の認知症予防やリハビリテーションの現場でも応用が進められています。音楽が持つ目に見えない力が、私たちの血管や脳の細胞を確実に心地よく震わせているのです。夏から秋への季節の変わり目であるこの時期は、朝晩の寒暖差や夏の疲れの蓄積によって自律神経が乱れやすく、知らず知らずのうちに血圧が急上昇したり、気分が落ち込みやすくなったりするタイミングでもあります。これはまさに、私たちの身体のオーケストラが調律を乱しているような状態です。そういえば、昔の記憶で父が牧場で肉牛に聞かせるために曲を流していたことがありました。お酒もクラッシックを聴かせると美味しくなるとかという情報を聞きつけてとのことでしたが、つい最近母に聞くと、クマよけの目的だったとか・・・月の最後の夜は、少しスマホを置いてお気に入りの名曲に耳を傾け、心臓や脳、そして血管の調律を優しく整えてあげませんか。医学の進歩は薬や検査だけでなく、日々の心地よい習慣が病気を防ぐことも教えてくれています。健康診断の結果で血圧や脂質が気になった方や、体調のバランスを崩しやすいこれからの季節の健康管理について不安なことがあれば、いつでもお気軽に当院までご相談ください。