2024.12.03
肖像画の謎
皆さんもご存知のナポレオン。馬に乗った写真が有名ですが、左肩を前にして
斜に構えた(我々は左前斜位と言いますが)肖像画を一度は見たことがあるのでは
ないでしょうか?そのナポレオン、みずおちの辺りに手を当てているのです。
ナポレオンは胃が悪いのでいつも季肋部をなでていたようです。解剖所見によると
彼の死因は胃癌であったようです。ちなみにその後ろに描かれている時計が4時を
指しているのは、彼が4時間しか眠らなかったという証明とか・・・言われています。
歌劇「ウィリアム・テル」「セリビアの理髪師」で名高い大作曲家のロッシー二も
大酒飲みで美食家であったせいか胃痛や胃痙攣に悩まされていたので、彼の肖像画も
やはりみずおちを手で撫でています。病悩が彷彿としてくるようです。
外国人の肖像画のみならず、早稲田大学を創設した大隈重信の肖像画もみずおちあたりに
手をやってポーズをとっていますが、彼の場合は胃が悪いどころか健啖家で壮健であり
英雄ナポレオン崇拝者であるが故に、胃が悪くないのにみずおちに手を当てていたのが真相です。
また、幕末の志士坂本龍馬の写真や銅像には懐に手をやっているのが目につきます。
ストレスで胃が悪かったのか、護身のためのピストルをおさめていた説もありますが、丹田に
力を込めるために腹に手を当てていたのではないかと考えられます。
龍馬は一度に1升5合は軽くいける大酒飲みだったようです。さすが高知県民!と言いたいです。