何を食べたらいいの?風邪編
本年もクリニックの診療日が残すところ今日と明日の2日間になりました。あっという間の
1年でした。ところで昨日のコレステロールが高い人の食事についてのブログですが、
近所のAコープで患者さんと出会い、立ち話をしていると「先生!あのシリーズお願い」と
リクエストがありました。そう言われると、いてもたってもいられなくなり書いています。笑
まず、風邪をひいた時に推奨される食事についてのエビデンスはないと思います。
個人の好みもありますし、文化的な背景もあるだろうし、症状の重篤度によっても異なります。
風邪は経過が短く自然治癒する疾患です。糖尿病や高血圧、昨日の脂質異常症のような慢性疾患
であれば栄養計画が必要になる場面もあると思いますが、ぶっちゃけ好みで良いと思います。
だから、「お好きなものを食べてください。できれば消化の良いもので、水分はしっかり摂るように
なさってくださいね」と説明します。胃が受け付けないのであれば無理して食べなくても良いです。
私が子供の頃は、すりおろしたリンゴが定番で、糖分や水分そして食物繊維も含まれていて
理にかなっています。
ひょっとしたらリンゴをすりおろすという作業で看病する側の気持ちも満たしているかもしれません。
海外ではチキンスープが定番のようです。食べやすく水分やタンパク質が摂れるためでしょう。
私は経験がないのですが、卵酒も日本では定番のようです。やはりタンパク質摂取が可能です。
入谷家では咳のある時には、大根をサイコロ状に切りその上に蜂蜜をかけて冷蔵庫で寝かしておくと
たっぷりと水分が出てきて、その汁を飲むという民間療法をしていました。
効果のほどは・・・忘れました。子供だったので美味しかったような気がして飲んでいたと思います。
実は、この蜂蜜咳に効果があるとする研究が複数あります。小児の研究が多く、無治療・プラセボよりも
咳の症状を軽減させるのです。乳児ボツリヌス症のリスクがあるので、1歳未満の乳児に対しては
蜂蜜は禁忌です。咳に対して何かしてほしいけど、薬は副作用が心配です。
という患者さんには有効な選択肢ではないでしょうか。