2025.06.15

飲酒運転の上杉謙信

歴史キラ〜いという人でも、上杉謙信を知らない人はいないでしょう。一度は耳にしたことがあるはず。

越後、今の新潟県の戦国大名で甲斐(山梨県)の武田信玄と川中島で何度も戦い、手取川では織田軍を

蹴散らした戦上手の戦国武将。戦場では負け知らずでしたが「死」に勝つことはありませんでした。

謙信は父長尾為景の4男として生まれ、一時は寺に預けられたりしましたが、15歳ごろから本領発揮!

19歳で家督を継いで守護代になり、数年で越後を統一してしまうのです。生涯70余の戦いをして大きな

戦では負けないという戦上手だったのです。そんな軍神・上杉謙信は酒好きで有名で、干物、梅干し、

塩や味噌を肴にいただいていたようです。つまりガッチリ高血圧っぽい好みなのです。謙信は馬上でも

お酒を飲むように脚付の器、馬上盃を愛用していたようです。現在では馬は軽車両に当たるのでお酒を

いただきながら乗ると飲酒運転になります。馬にお酒を呑ますと整備不良となるようです。笑

1577年の手取川の戦いの翌年、春日山城内のトイレで倒れて昏睡状態。その後19日後に享年49歳で

死亡となりました。脳出血が原因と考えられています。暖かい部屋から寒い廊下やトイレに行くと

血管が収縮して急激な血圧上昇をきたす場合があります。トイレで力んだせいで脳の血管に圧力が

さらにかかってしまい脳出血を起こすことはままあります。統計学的に脳出血は夏場少なく、冬に多い

特徴もありさらに男性の場合夏と冬を比べても1.5〜2倍違うのです。さらに気温の日中変動が大きい

ほどよろしくなく、3〜5月と10〜11月の2つにピークがあります。謙信が倒れたのも4月!なるほど

ですね。謙信は40歳の時に軽い脳出血を起こして左足に後遺症が残っていたようです。その当時、

周囲の人が「高血圧にお気をつけください!」と一言あれば歴史は変わっていたかもしれません。

謙信が亡くなる1ヶ月前に詠んだ詩をご紹介します。

「四十九年 一睡夢 一期栄華 一盃酒」49年の私の人生も一睡の夢のようなもので、この世の

栄華も一杯の酒のようなものです。という内容です。酒を愛し、酒に愛された人生だったのです。

高血圧性脳出血で早逝した謙信らしい辞世の句ですね。