水不足は腎機能障害と脳梗塞に!
腎臓の機能が悪い!と言われた方もおられるのではないでしょうか?腎臓に関しては水分をマメに
とることを推奨しています。水を飲まないでいると、腎機能の状態を示す数値であるクレアチニンや
eGFR(推算糸球体濾過量)が悪化するのです。とるべき水分量は1日2.5L。食事で1Lの水分は
摂ることが出来るので、残りの1.5Lは水を飲んでいただきたいのです。日本人の死因でも1951年
から1980年まではトップが脳卒中でした。水分の摂取量が不足していると血が濃くなって脳梗塞
になりやすくなるし、血をサラサラにする薬を飲むと転ぶと出血が多くなります。それならば、
水をたくさん飲みましょう!ということなのです。腎臓には最近では「フォシーガ」といういい薬
があります。腎臓病の常識は「糖分が濾過される時に負担がかかるので、尿から糖が出るたびに
腎機能が低下する」と考えられていたのですが、フォシーガにはわざわざ尿から糖を出させる働き
がある一方で、腎機能の低下も防ぐことがわかりました。医療の常識も時代と共に変わるのです。
そもそも腎機能障害の基準もかなり厳しく、日本人成人8人に1人、80歳以上では2人に1人は
腎機能障害と診断されてしまうのです。米国では日本よりも糖尿病患者さんが3倍以上多いのですが、
貧困で透析治療を受けられない人が珍しくありません。それであれば、さぞかし腎臓病で亡くなる人
が多いのでしょうと思いますよね?実際には透析の導入が早いはずの日本の方が、人口あたりの
腎臓病で亡くなる人の数が多いのです。その事実を知ると透析の必要性ってなんだ!?となります。
透析治療を導入するとしても、最初から週3回する必要性についても疑問があります。体の中に
悪いものが少々溜まったとしても、すぐに死んでしまうわけではないので、週3回透析をするので
仕事を辞めてしまうのではなく、治療方法を自分のライフスタイルに合わせてフレキシブルに考え
ていく時期に来ているのではないかと思います。