2025.08.28

悩ましいお腹の痛み

お腹が痛くて…と来院される患者さんは少なくありません。そんな中でもクリニックに入った

とたん、受付の前でうずくまる人もいたのです。その方は結果、急性虫垂炎で他院で手術が必要と

なりました。右下腹部の痛みとなると真っ先に急性虫垂炎を疑ってしまいますが、本来色々病気を

想定して診察します。特に触診と言ってお腹を触ることが大事だと考えています。微妙なんですが、

違和感を感じる感じないが診断に大きく関わることもあります。当院では採血をして炎症反応を見て

レントゲン、場合によってはCTを撮ることもあります。

腹痛をきたす病気の中でも「大腸憩室炎」と呼ばれる病気。皆さんはご存知ですか?

憩室というのは、大腸の壁にできる小さな袋に炎症をきたす病気です。この形質は高齢になると

8割程度の方に存在するのです。決して稀なものではありません。加齢とともに腸の壁が弱くなって

腸管の内圧によって憩室ができやすくなるのです。この憩室に便が詰まり、乾癬や炎症を起こすことで

「憩室炎」になり、腹痛や発熱などの症状をきたすのです。痛みは教科書的には左下腹部に感じる

ことが多いとされますが、憩室炎の場所によってどこでも痛くなります。対策は、腸を休ませるために

食物繊維の摂取を控えた低残渣食を勧めて少しずつ消化に良いものを食べていただきます。

発熱を伴う場合は炎症の悪化を抑えるために経口、点滴で抗菌薬(抗生剤)を投与します。高熱が

出るなどの重症の炎症がある場合は、入院して抗菌薬を点滴しなくてはいけない場合もあります。

再発予防のためには便秘を防ぐために食物繊維を多く含む食品をとって便通を整えたり、十分な

水分摂取も重要です。腸の動きを活発にするためにウォーキングや軽い運動も推奨されます。