笑わない〇〇

生命の維持に必須ではないものが「遊び」という行動だと思いますが、この遊びをするのは高等な
動物種だと思います。チンパンジーでもオラウータンでもそうですが、自発的な創造性は決して
プログラミングされておらず、生み出されたもののように感じてなりません。また、ユーモアは
心の余裕です。ジョークを聞くと快感を感じる報酬系の脳部位が活動するのです。だから、皆さん
おもろいことが好きなんでしょう(笑)。笑顔もまたヒトの高度な行動の一つです。顔の筋肉を
繊細にコントロールして、笑顔の表情を作ることができる動物はヒトだけなのではないでしょうか?
その理由は1つは表情筋の豊かさでしょう。我が家のポンポンは目で語りますが、笑いません。
恐らく犬は食べ物をかみ砕くための咀嚼筋が発達していて、笑いを生み出すような表情筋が発達して
いないようです。もう一つの理由はヒト以外の動物は「笑い」という概念自体がないからだと思います。
笑いは言語があるからこそ生まれたに違いないとする人もいます。言語がなくても笑いが人間に備わって
いるのは、赤ちゃんが笑顔を作ることができるのを見ればわかります。赤ちゃんはおかしくて笑って
いるわけではありません。あの澄み切った笑顔はある意味「シグナル」なのです。では、なぜ人は
笑うのか?赤ちゃんの笑顔は身近にいる母親に向けられているのは間違いないと思います。
母親は、わが子の笑顔から「この子は健康です」という安心感をいただいて、赤ちゃん側からすると
「私は元気です。健康です。満たされてまーす」という笑顔のシグナルを送っているのでしょう。
でも大人になって「笑い」というものを忘れてしまっている人を見かけることもあります。
私はお笑い芸人ではないので他人を笑わせなくてはいけないというノルマはありませんが、以前働いて
いた大学病院で全くにこりともしない女医さんがいました。医者はサービス業なのにな・・・と常々
思っていましたが、なんと今は同業者ではありませんか!今は患者さんに笑っているのかな?と思う
今日この頃です。私は常に笑いで事務長の腹筋を割ろうとしています(笑)。