アガサ・クリスティー

皆さんは、アガサ・クリスティーの作品を読んだことはありますでしょうか?私は正直読んだこと
がありません。そもそも、登場人物がカタカナだと思い入れが薄れるような気がするのです。
もちろん、全く読まないわけではないのですが、好んで読まないということです。ただ、医学雑誌
のBRAIN and NERVEという神経学の雑誌で2023年12月号にアガサ・クリスティーと神経毒という
特集が組まれていたので興味本位で読ませていただきました。医学寄りなので興味がそそられる
話題満載でした。特に虫明元先生の執筆した睡眠薬ベロナールに関する考察は、マリリンモンロー
や芥川龍之介の自殺に用いられたとされる薬物で興味深く拝読させていただきました。
私の中では、名探偵ポアロが登場する「オリエント急行の殺人」や「ABC殺人事件」が、
アガサ・クリスティーといえば想起する小説の題名ですね。彼女は第一次世界大戦前から他の若い
女性たちと同様に看護の講習や実習を受けて、開戦後直ちに篤志看護隊員として街の仮設病院で
働きました。「初めからわたしは看護が楽しかった。(略)たぶん遺伝か何かかもしれない。わたしの
祖父の最初の妻、私にとってはアメリカ人の祖母は病院看護婦であった」と自伝に書いています。
1915年の暮れにアガサはインフルエンザでほぼ1ヶ月間病院を休んで、復帰すると新しい薬局に
配属されました。病院の薬局で働いている頃に、初めて探偵小説を書こうという考えになったよう
です。そして、どんな探偵小説が書けるかを考えると、周りを毒薬で取り囲まれているので、
死の方法として毒殺を選ぶのが自然だろうと考えを残しています。
今日は、そんな彼女が英国の保養地デヴォン州のトーキーに生まれた日なのです。生きていたら
135歳です。試しに読んでみようかな〜