タバコも20歳から

昨日は飲酒の話を書かせて頂きましたが、飲酒とともに喫煙も20歳からであることは
誰もが知っていますが、どうしてそう決まったのかは意外にも知られていないのでは
ないでしょうか?
若年者の喫煙を禁止する動きの始まりは19世紀末に遡ります。1894(明治27)年に
文部省は「小学校二於ケル体育及衛生二関スル訓令」において、小学校における児童の
校内での喫煙が禁止されたのです。当時は喫煙する小学生も結構いたってことですよね。
その5年後の1899(明治32)年に根本正衆議院議員らは帝国議会で「幼者喫煙禁止法案」
を提出しました。もちろん、タバコに含まれる成分が体に良くないことが理由ですが、
時代背景として日清戦争が終わり、日露戦争に向けて政府が軍備拡張を進めている時期で
根本議員は帝国議会で次のように述べています。アメリカとスペインの戦争の際に
各地から兵卒を呼び、取り除けられた青年の100人の中の90人は幼少より煙草を飲んだ者
であるとのことです。20歳以上の人には害が少ないのですが、18歳以下の人にはよろしく
ないものであると言うことでヴァージニア州では18歳以下の子どもには一切タバコを売ることを
法律で禁じてあるとのことを説明しております。つまり強い兵隊を作るためにはたばこを
吸わせないと言うものです。いろいろ話し合いがなされた結果、徴兵年齢である20歳に至らない
未成年者に修正し「未成年者喫煙禁止法」に変更した上で、20歳以上としたのです。
ですが、飲酒の時と同様に20歳をキープするために、健康被害防止及び非行防止の2点で
喫煙を禁止する年齢については、引き続き20歳未満とすることにしたのです。
今後は20歳からOKであるならば医学的見地からその根拠を明らかにすべきかもしれません。
でも、医学的見地からは全面禁止になってしまうかもしれませんね・・・