2025.11.10

スッポン秘話

今日の話題、食べると精力がつくんだよね〜そうそう、煮こごりも美味しいんですよ〜

のすっぽんではありません。トイレのスッポンです。トイレや調理場の排水溝の詰まりを

直すために、棒の先にゴムの吸引器がついた道具。そうです。アレです。私自身スッポン

の正式名称を知らなかったのですが、「ラバーカップ」というそうです。英語ではPlunger

と言いますが、このラバーカップを使って心配蘇生をした人がいます。

狭心症発作を繰り返していた65歳のイラン人男性が、夕食後に家族でテレビを見ていた時に、

急に倒れて反応がなくなり呼吸も脈もなくなりました。彼の息子は心肺蘇生のトレーニングを

受けていませんでしたが、半年前に母親がラバーカップを用いてトイレ掃除をしていたことを

思い出し、救急隊到着までの10分間、必死に胸にラバーカップを当てて上下運動をしていたところ、

救急隊到着時には体動や自発呼吸が見られ、その後心臓カテーテルを受けて生還したと報告が

あります。これを契機にサンフランシスコ総合病院の心臓センターにはベッドサイドに

ラバーカップが置かれるようになったという都市伝説があります。本当かな?

トイレは心肺停止が起きやすい場所で、院外の心停止の約5〜10%はトイレで起きているのです。

特に寒い季節に起こることが多く、閉鎖空間であるために発見や救出が遅れて、AEDは0.4%しか

行われないために社会復帰できる可能性は一般の心停止よりもかなり低いというデータがあります。

せめてスッポンが近くにあるだけでも良かったですね。