2025.11.28

もう少しで12月ですね

寒い季節になるとお風呂で急に倒れてしまう「ヒートショック」という言葉が毎年話題に

なります。以前まではヒートショック?それは高齢者の方に起こる減少でしょうと考えている

方が多い印象です。歌手の中山美穂さんが昨年12月6日に入浴中にお亡くなりになって、

一部メディアではヒートショックでは?との話題も持ち上がりましたが、検死の結果は

「入浴中の不慮の事故」とされているようです。はっきりとしたことが分からなかったのですね。

実はヒートショックは様々な年齢で起こる現象で、働く世代でも発生しているのです。

ヒートショックは、急激な温度変化によって血圧が上下し、脳卒中や心筋梗塞などが発生する

病気です。暖かい部屋では血圧は安定しているのですが、寒い脱衣所に入ると血圧が上昇、

お風呂に入ることでリラックス+身体を温めることで血圧が低下、風呂から上がると気温が

低いために血圧が再び上昇するというように血圧の変化に耐えきれず、血管に致死的な影響が

発生してしまうことが予想されるのです。気温の変化による血管の変化がメカニズムなので、

お風呂以外でもヒートショックは発生するのです。暖かい部屋から寒い屋外に出る際に「急に

胸が痛くなり倒れて救急車で運ばれた」というケースもあります。実際に冬場は心停止の発生率

が他の季節よりも18%ほど増えていることが統計学的にわかっています。今年の夏も熱中症

への注意喚起が高まっていましたが、冬のヒートショックについてはまだまだ注目が高くないよう

に思います。高血圧、糖尿病、脂質異常症の方は心臓の血管が脆くなっている可能性があり、

血圧の大きな変化に注意が必要です。対策としてはあらかじめ脱衣所と浴槽を暖めておく、

お風呂の温度は熱くしすぎない、お風呂からは急に出ないといことが大切です。お風呂前の

飲酒は血圧に影響を与えやすいので、ヒートショックに注意が必要です。