「お薬は水で飲まなきゃダメですよ〜」と小さな頃から教えられてきたことでは

ないでしょうか。でも外出中に頭痛がした時に、手元に薬はあるけれど、ペットボトル

には緑茶しかない。そんな時にはどうしたら良いか迷いませんか？いろんなシーンが

実は日常生活では繰り広げられています。では、実際に水以外で内服するのはそんなに

ダメだことなのでしょうか？この質問に対しては薬次第、飲み物次第といった所です。

飲み物の中で最も注意すべきはグレープフルーツジュースでしょう。実はLDLコレステロール

を下げる薬剤のスタチン系と呼ばれるリピトール、リポバスは薬の分解が邪魔されて、血液中の

濃度が上昇してしまうことが知られています。すると、投与している以上の薬物が血液中に残り

副作用のリスクが高くなるのです。一方、花粉症の薬で知られるフェキソフェナジン（アレグラ）

は、グレープフルーツジュースによって細胞への取り込みが邪魔されてしまうことが知られており

結果として必要な薬が体に届かなくなってしまいます。つまり効果が出ないのです。

コーラやコーヒーなどカフェイン入りの飲料も問題となることがあります。尿酸値のお薬で

アロプリノールを飲んでいると、薬ではなくカフェインの濃度が上昇してしまい、カフェイン

中毒のリスクが高くなります。逆にこの飲み物と相性が良いというのもあります。

鉄のサプリメントはビタミンCと相性が良く、吸収が増えると言われているので、鉄のサプリと

オレンジジュースを一緒に飲む事を勧めている医師もいます。一つの薬でも、相性の良い

飲み物、悪い飲み物があります。早い話迷うのであれば水で飲んでいただくと良いのです。