2025.12.08
インフルエンザ
現在、猛威を振るっているのはインフルエンザA型感染症です。それでも先週はやや落ち着いたのかなと思いましたが、6日土曜日はなかなかのインフルエンザの患者さんの数でした。当院の方針としては予約でなるべくかぶらないようにしているのですが、やはり発熱しているとなると一刻も早く受診したいのでしょう。しか~し、発熱(38℃以上)してから緊急性がある場合を除いては、インフルエンザが疑われる症状(強いだるさ、悪寒、筋肉痛、関節痛、激しい頭痛)がある場合は、これらの症状が出てから12時間以降、48時間以内に受診するのが最適とされています。これには2つの理由があって、正確な抗原検査を行うためにはある程度ウイルスが増えている状況での検査が好ましいのです。だから発症12時間以降の検査が推奨されております。2つ目の理由は抗インフルエンザ薬を有効に投与するためなのです。抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を防ぎ、つらい症状を軽減してくれるのですが、発症から48時間以内に投与しなければ十分に効果が発揮されにくいと考えられているのです。注意しなくてはいけないこと、市販薬の解熱鎮痛剤はほとんど使ってはいけません!!知っていました?これはインフルエンザ脳症のリスクを高めてしまうからと言われています。ロキソニンシリーズやイブシリーズは全てダメ!特に、インフルエンザ脳症は子供の方がリスクが高いと言われています。大人だから大丈夫というわけでもありません。もう一つ怖いのが、アスピリン系の解熱鎮痛剤を内服すると急性脳症や肝臓の脂肪浸潤を引き起こすライ症候群を引き起こす可能性があります。