2026.05.15

レモンサワーと胃酸逆流

先日、1年に1度の健診を受けてきました。私の休みは日曜日ですが、日曜日に健診はなかなか難しいので、木曜日の休診日に訪問診療の前に胃カメラを飲むことにしました。〇〇医大に勤務していたときには全職員バリウムだったのですが、昨年から当院の健診(予防医学協会にお願いしています)では、希望者はカメラを飲むようにしています。昨年は麻酔して受けたのですが、今年はすぐに訪問診療に行かなければならないので麻酔なしでやっていただきました。担当の先生が超上手い先生で助かりました。ですが、逆流性食道炎(逆食)グレードMつまりびらんや潰瘍はないものの、粘膜の色調変化のみが認められるというもの、また十二指腸にポリープがありました。来年もお世話になります。よろしくお願いいたします。この逆食は胃食道逆流症(GERD)という胃液や胃の中のものが食道に逆流する病気の一つです。症状として胸焼けや、酸っぱいものが込み上げる呑酸、ゲップ、胃もたれなどがあります。胃食道逆流症には内視鏡で食道に炎症が見られる逆流性食道炎:40%と内視鏡検査で炎症が見られない非びらん性逆流症(NERD):60%があります。なんとなくですが、酒好きの人に逆流性食道炎が多いのはどうしてなのでしょうか?胃と食道の間には下部食道括約筋(LES)があって、食べ物が入ってくるときに緩んで、それ以外は閉じているので胃酸や胃の内容物が逆流することはないのです。ですが、アルコール自体に下部食道括約筋を弛緩させる作用があるのです。特に、ビールやスパークリングワイン、ハイボールのような炭酸を含んだアルコールは胃が膨らんでゲップが出やすくなるので要注意です。また柑橘類や酸っぱい果物も胃酸の分泌を増すために逆流の原因となります。つまり、炭酸水とレモンを使ったレモンサワーは好ましくないのです。レモンの他にもグレープフルーツやシークワーサーなどのサワー好きも厳しい現実があります。様々な種類のお酒を飲んだ時の下部食道括約筋にかかる圧力などを測定する実験が行われていますが、炭酸を含んだもののほかは、逆流を起こしやすくするのは白ワインであるという論文が多いようです。酸性度が高いもの、つまり酸っぱいものの方が影響が多い異様ですが、そのメカニズムやアルコール濃度との関係はまだわかっていないようです。ただ、アルコールが悪さをしているのは紛れもない事実なのです。