認知症は生活習慣病!?
昨日に引き続き認知症の話題です。認知症の大部分が生活習慣病であることを踏まえて世界保健機関(WHO)は2019年に、「認知機能低下および認知症のリスク低減のためのガイドライン」を世界で初めて公表したのです。つまり、WHOは敵が何者であるのかということがわかったのです。敵がわからなければ対策の仕様がないのですが、これに気をつければ大丈夫よ〜と言ってくれているのですから。その中で認知症の危険を高める要因として指摘されているのが欧米式の食事、運動不足、そして糖尿病なのです。久山長研究では「大豆、大豆製品、緑黄色野菜、淡色野菜、海藻類、牛乳・乳製品を相対的に多く摂取し」「米の相対的な摂取量が少ない」食事パターンの人ほど認知症になりにくく、アルツハイマー型認知症と血管性認知症の発症率が最大でそれぞれ35%、55%低いことがわかりました。米の摂取量が少ないというのは、米がよくないというわけではなく、おかずが少ないことに問題があるようです。これの裏付けとなる研究もあります。45〜74歳の日本人約4万人を対象とした研究で1日に摂取する食品の多様性と認知症の発症率の関連を調べると、食の多様性が高い女性は低い女性と比較して、認知症の危険が33%低かったのです。男性は女性と同様の結果は出なかったのですが、女性が顕著であった理由に多様なおかずを食べるのみならず、「用意する」ということが認知症の予防に役立つからではないかと考えられます。「認知症は第三の糖尿病である」という書籍もありますが、実は糖尿病の増加こそが日本で認知症が増えている原因ではないかと考えられているのです。なんだ〜私糖尿病だからボケるのか〜と諦めないでください。糖尿病と診断されても、適切な治療を受けていれば認知症を遠ざけることができるのです。空腹時血糖が125mg/dl以上であるグループは、治療により100mg/dl未満に抑えているグループの1.6倍認知症になりやすいことがわかっています。糖尿病の発症には日本人ならではの体質が関与していることがわかっています。別の機会に糖尿病を掘り下げてみます。