83歳で歯が全部あった!?江戸時代の「超・健康オタク」に学ぶ虫歯予防
こんにちは、いりたに内科クリニックです。突然ですが、みなさんは江戸時代の人々がどうやって歯の健康を守っていたかご存知ですか?実は、現代の私たちも驚くほどの「徹底したケア」を行っていた人物がいます。6月4日は、ムとシの語呂合わせで「虫歯予防デー」ですね。日本歯科医師会が昭和3年から実施していたという、なんと戦前から続く素晴らしい取り組みです。昭和33年からは厚生省が「歯の衛生週間」として復活させ、豊かな現代だからこそ歯の健康管理に目が向くようになりましたが、江戸時代の人々は本当に凄かったのです。江戸時代前期の儒学者である貝原益軒は、有名な著書『養生訓』の中で「口の衛生」について熱く語っています。彼の朝のルーティンは凄まじく、「毎朝、まずは熱湯で目を温めて鼻の中を清め、次に温湯で口をすすぐ。そして、乾いた塩を使って上下の歯と歯ぐきをこれでもかとすり磨き、最後に温湯で20〜30回も口をすすぐべし」という入念さ。これ、江戸時代の話ですよ!現代で言えば、毎朝お気に入りのオーガニックソルトで念入りに歯茎マッサージをしている意識高い系セレブのようなものです。さらに益軒は「これを怠らなければ、高齢になっても歯はグラつかず、虫歯にもならない。私は現在83歳だが、夜でも細かい文字が読めるし、歯は一本も落ちていない!」と豪語しています。平均寿命が50歳に満たなかった時代に、83歳で現役バリバリ、しかも全ての歯が揃っていたというのは、まさに驚異的なことです。今で言う「8020運動(80歳で20本以上の歯を残そう)」の先を、なんと江戸時代に完全クリアしていたのです。ちなみに彼は柳の楊枝(当時の歯ブラシ)は歯ぐきを傷つけるとしてあまり推奨せず、「食後は湯茶で数度すすぐべし」と説いています。当時はカテキンやフッ素なんて言葉はなかったはずですが、お茶の持つ強力な殺菌効果や、食後の口内を中性に戻す重要性を、経験則から見抜いていたのかもしれませんね。現代の薬局やスーパーには様々な高機能歯ブラシやマウスウォッシュが並んでいて目移りしてしまいますが、健康の基本はいつの時代も変わりません。まずはこの「益軒風に食後にお茶や水でしっかりゆすぐこと」を習慣にし、日々の丁寧な歯ブラシとかかりつけ医での定期検診を組み合わせて、一歩進んだ虫歯予防を意識してみてはいかがでしょうか?お口の健康は、全身の健康の入り口です。気になることがあれば、いつでも当院へお気軽にご相談くださいね。