2024.04.06
胃カメラとバリウム
みなさんは、健康診断でどちらを選択しますか?
以前勤務していた大学病院では40歳を過ぎてからは毎年バリウムを飲んでいました。
発泡剤を飲んでバリウムを大きめのコップに1杯飲んでから、ゲップを我慢しつつ
台の上で何度も回転しながら撮影されていました。受診率は1〜2割と低いとされております。
あの検査好き!という人は少ないのではないでしょうか?
考えられる原因としては・・・
バリウムの味が独特で飲みにくい。気持ちが悪い。危険だ。などなどがあります。
ですが、受診することで男女ともに死亡率が低下したという結果になり、有効性があると報告があります。
危険だという意見は、確かにバリウムが腸に詰まってしまう腸閉塞や腸穿孔などをきたす
リスクもゼロではなく存在します。入院して治療を受けなければいけないレベルは10万人に0.18人。
割合にすると0.00018%に過ぎません。この確率を考えたら合併症は少なからずあるものの優秀!と言えます。
一方の胃カメラ検査は2014年から対策型検診に追加されましたので、受診しやすくなったのではないでしょうか。
それぞれにはメリットがあり、
胃カメラ:早期胃がんの発見に適している。
バリウム検査:スキルス胃がん(胃壁に染み込むように拡大するがん)の発見に繋がりやすい。
どちらも良さがあるのです。でも私だったら胃カメラを選択すると思います。
胃カメラは消化器内科のDrが行いますし、粘膜の病変を確認しながら、咽頭・食道のがんの早期発見にも
繋がるはずと信じています。まぁ極論どちらでも良いと思います。しっかりと定期的に受けることが大事です。