夏は脳梗塞に注意
今日は5月6日。ゆっくりと夏に近づいています。暖かい日が多くなりつつありますね。
これからの夏に注意したいのは脳梗塞です。今日の話題はその『脳梗塞』です。
昨日も脳梗塞の話題でしたが・・・「脳梗塞」と一言で言えばそれまでですが、
実は同じ脳梗塞でもいくつか種類があります。その一つがラクナ梗塞です。
歴史上の人物でも脳出血なのか脳梗塞なのかは不明ですが、おそらく脳卒中だろうと
言われているのが、上杉謙信、平清盛、源頼朝、徳川吉宗です。
昔のことなので正確には把握できないのですが、おそらく上記の皆さんは脳出血でしょう。
脳梗塞といえば、小渕恵三元首相、長嶋茂雄監督などが有名どころかと思います。
因みに、小渕さんは脳梗塞発症前日に一過性脳虚血発作(TIA)を起こしましたが、当時
首相であったために仕事を置いて入院するということが困難であったのだろうと予想できます。
その後、脳梗塞から梗塞後出血をきたし死に至ったということを聞いたことがあります。
ラクナ梗塞は脳の比較的深部にできる小さな脳梗塞です。脳の部位で言うと、基底核や
視床、脳幹などにできるもので、直径0.2〜0.3mm程度の細い血管が詰まることで発生
します。細い血管ですが、詰まると血流が流れなくなり、その先の組織が死んでしまいます。
梗塞をきたした範囲が小さかったりすると無症状の場合もあります。だから、
「隠れ脳梗塞」と呼ばれることもあるのです。ですが、大小の違いはあるものの血管が
詰まっているのは間違いないのでそのまま放置は良くないと思います。
ラクナ梗塞の主な原因は高血圧で、高血圧が持続すると、細い血管が動脈硬化を起こして
血管壁の肥厚、血栓形成、血管壊死をきたします。普通脳梗塞といえば冬というイメージ
ありませんか?ですが、ラクナ梗塞は特に夏に起こりやすいという特徴があります。
なぜか?
夏は汗をかくので体内の水分がなくなり、血流が悪くなることで血管内に血栓が作られやすいのです。
夏場の水分補給はラクナ梗塞の予防を考えて水分を摂りましょう!!
因みに・・・・・
基底核:大脳皮質と視床・脳幹部を結びつけている神経核の集まりのこと
視床:嗅覚以外の感覚情報を大脳皮質に送る中継基地のようなはたらきを持つ
脳幹:中枢神経系を構成する部位が集まっている器官で、中脳、橋、延髄から構成される