みなさんはゲームをしますか？わたしの小さい頃と言っても小学生ですが、

任天堂のファミリーコンピューターが出始めた時だったように思います。

スーパーマリオブラザーズ、ロードランナー、アイスクライマーなどがありました。

友人の家に遊びに行って、ひたすら友人がやっているのを拝見するという何とも

今思えば不毛な時間を過ごしていたものです。

アメリカでは、テレビゲームのことを「Nintendo」という通称で呼ぶ人が多く、

その名前が疾患名としても使われています。

世界で最も有名な医学雑誌のNew England Journal of Medicineに紹介されてい報告ですが、

外傷（怪我）の既往がない29歳の研修医が右肩に激痛を訴え、同僚に相談したところ

右棘下筋（肩甲骨付近）に限局した腱の炎症であると診断されました。彼は、前日に

NintendoのWiiのテニスゲームを数時間行ったそうで、それが原因と考えられたので、

この症状はAcute Wiitis（急性Wii炎症）と命名されました。ゲームに夢中になると、

実際のテニスのように疲労を感じることがなく、普段使わない筋肉を長時間使用してしまう

ために起こると考察されています。Wiiスポーツにはゴルフや野球、ボクシングなどさまざまな

種類があり、症状に応じてWii肘、Wii膝などと呼ばれているようです。ちなみにこの研修医は

１週間のゲーム禁止とイブプロフェン内服で完治したようです。

よく似た話で、35歳の女性が初めて5時間も熱中してゲームをして、翌日右親指に痛みを訴えた

ようです。これもゲームで親指を激しく動かしたために起きたと考えられ、Nintendinitis（任天堂炎症）

と命名されています。日本ではそれほどでもないのですが、欧米では社会問題になっており、

ゲームもほどほどにしなくてはいけませんね。やはり、「1時間だけ！」というのは満更ではないのかも。