禁断の果実で医者いらず
リンゴはアダムとイブが食べた禁断の果実であるという説があります。
スティーブ・ジョブスは自分で創立した会社をアップルと名付けました。
私も今向き合っているPCはMacBook Proで画面左上にリンゴのマークがあります。
1866年ごろから英国のウェールズ地方(ケンブリッジやロンドン、オックスフォードから
西の方角)で An Apple a day keeps the doctor away つまり1日1個のリンゴで医者いらず
という諺が言われ始めました。以降、りんごは民衆の健康習慣の象徴と思われてきました。
確かに、りんごは食物繊維が豊富でビタミン、ミネラル、ケルセチン(フラボノイドの一種)を
含んでおりダイエットや心血管疾患・がんに対する効果まで報告がありますが、研究ベースなので
かなり偏ったリンゴの摂取の仕方をしております。
現実的に1日1個以上のリンゴを食べることで本当に医者がいらなくなるのかを調べた研究があります。
米国の健康栄養調査で18歳以上の8,339人を対象として過去1年の保健医療サービスの利用と
過去1ヶ月の処方薬の使用を調べて、1個以上食べていた人は753人の9%であり、それ以外は
7,646人の91%でした。両者には健康状態に差はなく、1年間の処方薬の購入金額はリンゴ常食者は
一人当たり1,689ドルで非常食者は1,925ドルでした。米国成人2億3,460人全員リンゴ常食者であれば
処方薬に支払う金額は年間472億ドル少ないと見積もられております。リンゴ代が280億ドルかかるので
全員が常食にすれば年間192億ドルの薬が節約できると結論づけられています。面白いですけど、
超強引ですね。JAMA Internationalに掲載された論文で超一流誌なので嘘ではないでしょうが
問題提起には十分なる話ですね。りんごは美味しいけど、毎日はいらないかな?