いや〜昨日のビールは美味かった・・・
と感じておられる人もたくさんおられるのではないでしょうか?
別にクリスマスシーズンだからというわけではなく、私はオールシーズン飲みます。という方も
多分に居られるでしょう。痛風患者さんから「どうしても、ビールを飲みたいんだけど、ダメですか?」
と訊ねられる事もあります。ビールにはプリン体とアルコールが含まれます。プリン体は体内で尿酸に
代謝されますし、アルコールも尿酸産生増加や尿酸排泄低下作用があります。ビールは痛風には
よくないのです。詰まるところ、痛風にはビールだけがダメ!というわけではなく、アルコールの摂取は
痛風のリスク因子であり、焼酎やプリン体ゼロの発泡酒も痛風には悪影響を与えます。
ですが、絶対にダメ!!!というわけではなく、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」では、お酒の
種類に問わず「過剰摂取は厳格に慎むべき」としています。ボーダーラインは・・・・
日本酒:1日1合 ビール:500ml ウイスキー:ダブル1杯
禁酒日を週2日以上設けるとされています。毎日飲んでいる人はきついですよね?
人生は痛風にならないために生きるのではなく、医療も人を幸せにするためにあります。
お酒を控えましょう!とついつい医者は言いがちですが、痛風で関節がパンパンに腫れ上がって
いるのと同じくらい、お酒が飲めないことが辛いかもしれません。わかっていますよ。私は。
尿酸値が7.0mg/dlよりも高くなるほど痛風関節炎の発症リスクが高くなることが知られています。
また、肉類や果糖や果糖を含むショ糖の多いソフトドリンクの摂取量が多い集団やBMIの高い集団
では痛風発作が起こりやすいので、尿酸値の改善とともに、肥満を併発している場合は、減量できる
ように食生活の改善をお勧めしています。試行錯誤しながら一歩ずつ前進していきましょう!