2025.01.13

お肌が荒れるのよ〜

今でいう研修医2年目といえばまだまだ大学や総合病院で守られて働いている・・・

そんな勝手な印象があります。私が卒業した2002年は研修医制度はあるものの、

今ほど内科も外科も精神科も救急もローテーションしなさいなどと縛りはなく、

私の場合は1年目は所属する外科の中でも呼吸器外科・消化器外科、小児外科、心臓血管外科を

ローテーションしました。つまり外科三昧なのです。現行の研修制度では有り得ません。

さらに、2年目の研修は国立札幌病院で麻酔科を3ヶ月間、残りの9ヶ月を心臓血管外科の研修を

受けました。勿論、研修医なので・・・というわけではなくただの経験が少ないやつという扱いで

慣れてくると積極的に手術にも参加させて頂きました。手術数が多いのでとても充実した日々でした。

札幌での生活はやはり都会でした。なぜかフライトアテンダントの方々とコンパをする機会があり、

色々と裏話を聞く機会がありました。印象的だったのは長時間のフライト後は肌荒れが激しいそうです。

地上で快適とされる湿度は40〜60%ですが、航空機内では湿度が20%程度に調整されており、

機内は激しく乾いている状況です。高度10000mの上空では外気温が−30℃以下になるので機内は、

23〜25℃になるように調整されており、温度差がある状態で機内の温度を上げると、水滴がついて

サビや腐食、電気系統の不良を起こしてしまうため、機内の湿度を低く設定しているようなのです。

この湿度ではお肌が荒れるのは勿論ですが、血液中の水分が減少して粘度が高くなる(ネバネバになる)

ので血栓ができて、エコノミークラス症候群や心筋梗塞、脳梗塞に陥りやすくなると考えられます。

機内ではこまめに水分摂取をするように心がけることが大事です。ついついアルコール飲料を飲むと

利尿作用があるので、さらに脱水が進行して血液ネバネバを促進させてしまいます。

フライトアテンダントのお姉さんはかなり水分をとるようにしていることと、保湿に命をかけていると

言っていたような気がします。タメになる話の代償が高くついたことは否めません。

独身時代の楽しい?思い出です。