コロナの後遺症?
本日は新型コロナウイルス感染症の話題です。正式名称だと長いので「コロナ」と呼びます。
たま〜にというか外来では結構耳にするのですが、「◯月にコロナになってから体調が戻らない、
症状が治らない」という話題です。そのために県立中央病院総合診療科の先生たちはコロナ後遺症外来
をされております。当院からもご紹介させて頂いた方もいます。コロナの後遺症はコロナの薬で治る
と考えている人もいると思います。でも良く考えてみると他のどのウイルス感染でもそうなのですが、
コロナが治った後にはコロナはいません。つまりコロナが残した見えない傷跡が、症状を起こしている
ことになります。じゃあ、なんなんですか!それは!と言いたくもなると思います。
実際に受診された方の話を伺うと心底困っていて、患者さんによっては就労もままならないのです。
ですが、ざっくりとその後遺症を分類すると
①ウイルス感染に伴う副鼻腔炎のトラブル
②高熱ゆえ異常に活性化された免疫システムに由来するトラブル
③精神的なPTSDのようなトラブル の3つに分類されるのではないでしょうか?
コロナの特徴的な症状としてニオイがわからなくなる症状がマスコミでも注目を集めていました。
この嗅覚障害には気道性嗅覚障害と嗅神経性嗅覚障害と中枢性嗅覚障害の3つに分けられます。
コロナの後遺症としては気道性嗅覚障害と嗅神経性嗅覚障害が関与していることが多いとされます。
この中でいわゆる気道性嗅覚障害の主な原因は副鼻腔炎といわれます。耳鼻科のDrはスコープ、
レントゲンで判断すると思います。ですが、当院ではCTで鼻周囲にある骨の空洞(8つあります)を
くまなく探索できます。見落としがありません。ニオイが感じられにくいだけでなく、
倦怠感、頭痛、咳嗽(せき)、息苦しさ、発熱など様々な症状が出現するので、コロナで出現した症状
と似ているので、臭いの症状がコロナの後遺症と言われてしまうのかもしれませんね。
コロナ後の嗅覚障害を副鼻腔炎に準じて治療をして治癒した人も多くおられます。
コロナ後の状態で症状が症状が1ヶ月残存する場合は、当院でのCTによる評価もおすすめです。