2025.01.09

大丈夫。心配するな、なんとかなる

皆さん、一休さんはご存知ですよね?私は小さい頃から一休さんのアニメが大好きでした。

「いっ〜きゅ〜〜さ〜〜〜〜ん」とサヨちゃんのタイトルコールから始まるあのアニメです。

オープニングで中央児童福祉審議会と書いてあったので、とんでもなくいいアニメなのかと思って

いつも見ていました。北海道では夕方の再放送が多かったように思います。

今日は1月9日で1(いっ)9(きゅう)の語呂合わせで、トンチといえば一休さんでしょうという

ことなのだと思います。一休さんは室町時代の禅僧です。豪快な人柄と反骨精神で貧富の差なき禅を

といて庶民の心を掴みました。江戸時代には虚実を織り交ぜた「一休咄」が刊行されて、

とんちでピンチを乗り越えていく一休さんのイメージが定着したのです。私が見ていたアニメも

この一休咄ベースだったのです。

私は今でも一休さんが好きで関連する書籍や漫画も読みます。数年前NHKでも短編のアニメが

ありいつも楽しみにしていた程です。なぜ好きなのか?人間らしいから・・・それだけ?と思われる

かもしれません。ですが、死の間際弟子たちに残した言葉それは・・・「まだ、死にとうない」です。

この頃の僧侶であれば、死ぬことを恐れてはタブーであり、恐れる僧侶は恥であり、悟りを得た高僧は

何事にも執着してはいけないというご時世の中、驚くべき革命的な言葉を残したのか!と思います。

ただの本心といえばそれまでかもしれません。ですが、立場上言えない言葉を言っちゃってますね。

その他にも、26歳の時に師匠から後継者に指名されたことにも、権威を否定していたので拒否したり、

76歳の時に20歳代の女性と恋仲になったり、禅宗から浄土真宗へ改宗したり、今で言うと破天荒です。

「人は生まれて、生きて、生き続ける」つまり最後の最後まで生きる希望を失うな、命あるものが、

生きたいと願う気持ちこそが使命であり、執着なのではないと彼らしいメッセージを残しています。

私が一番好きなエピソードは、屏風の虎の話でも、ハシをわたるなの話でも、水飴の話でもなく、

100年後の遺言状として、寺に大きな問題が生じた際に開けるようにと指示して、重大な出来事が

起こり遺言状を開封することとなり固唾を飲んでゆっくりと開封したところ、そこに書かれていたのは

「大丈夫。心配するな、なんとかなる」の一言だったのです。僧侶たちは、一同笑顔が溢れ、落ち着きを

取り戻し、明るさと勇気を持って、大問題を解決できたとされています。奥が深いですね。一休さん。