2024.02.12

好きなものをどうぞ召し上がれ

外来に来られる患者さんたちとお話をしていると、皆さん元気に感じます。

歩いたり、自転車に乗ったり、車出来たりと色々な手段ではありますが、

皆さんクリニックに来れている時点で、治療中もしくはお悩み中ではあるものの

自力もしくは家族の介助で来院いただいているのです。そのことは実はものすごく

恵まれている状況であると思います。来院できない人の中には施設に入所していたり

長期療養型の病院に入院していたりと自力では動くことができず、介助での移動も

困難になってしまうことも少なくないからです。

年齢を重ねても健康を保ち、長生きするためには、どんな食生活がよいのでしょうか?

高齢者の方の食事法としてはカロリーとタンパク質を積極的に取ることが望ましいようです。

私のように肥満になると生活習慣病のリスクを高めてしまい、関節にも負担をかけるなど

内科的にも整形外科的にも良くないことが知られております。

ですが、高齢期になると食事量が減りかつ、食事内容が偏ることで”低栄養状態”になるのです。

厚生労働省の調査によると、全国の訪問看護を利用している高齢者のうちBMIが18.5以下の

低体重に属する人が60%に上り、BMI16未満の重度のやせに属する人が28%でした。

※BMIは18.5以上25未満が普通体重で25以上が肥満です。

低栄養を防ぐ方法はしっかり食べることですが、高齢期に一度細くなった食が改善することは

なかなか難しいのが現状です。対策としては、健康管理の方法を根本から変えることで、

塩分やカロリーを気にしすぎることなく、好きなものを好きなだけ食べることが望ましいです。

特に、肉や魚、卵、大豆などのたんぱく質が重要であると考えます。おかゆさんを食べるよりは

アイスクリームや卵料理などを食べたほうがよいでしょう。

じゃあなんで俺には外来で厳しいことを言うんだ!!!と50~60代の方は思うかもしれません。

それは糖尿病などの生活習慣病が治療中であれば話はまた別です。疾患治療を優先します。