2024.12.16

寝る前の水は必要なの?

いりたに内科かかりつけクリニックにご来院いただいている患者様は、毎晩、寝る前に

コップ1杯の水を飲んでから寝る習慣をお持ちの方が多い様に感じます。意外と。

「寝ている間に体の水分が汗で出ていってしまうので、朝起きた時に軽い脱水症で調子が

悪くなり、しかも血液も水分不足でドロドロになってしまうので、それを防ぐために寝る前の

コップ1杯の水がいいのだ」と実践している方がお話していました。

確かにおっしゃる通り!水分を十分に摂ることは健康を維持するために大切なのです。

今の季節は違いますが、夏場では、体内の水分量が不足すると、脱水症などを起こす可能性も

ありますし、血液も水分が極端に不足すると粘度が増して(ドロドロ血)、毛細血管の中を通りにくく

することもあります。

ただ注意すべきは2点!覚えておいてください。まず1点目は夜中のトイレです。寝る前に水分を取ると

良医で夜中に目が覚めてしまうことがあります。高齢の方はただでさえ眠りが浅いのに、トイレのせいで

さらに眠れなくなると日中の体調にも影響を及ぼしかねません。さらに尿意を我慢すると血圧が

高くなってしまいます。本来夜中の血圧は低いはずなのに、夜中から血圧を上昇させかねません。

2点目は、過剰な水分の摂取です。特に心臓の悪い方であれば注意が必要です。知るためには

こまめな体重管理が必要です。1週間のうちに2kg程度の増減がる場合は、犯人は水分でしょう。

お姉様方が「やった〜〜3kgも痩せた〜」と喜んでいるケースは、たいてい、エステやサウナで一時的に

体内から水分を搾り出している結果が多いと言えます。問題は食事や適度な運動で体重をキープ

できれば良いのですが、水分を取ると戻ってしまうことが多いのです。

体が水分不足の状態である場合は体重がいつもより少ない時と考えて良いと思います。

具体的には夜寝る前に毎晩体重を測って、いつもより1kg程度少なければ、水分が足りないと考えて

寝る前の水を飲んで良いのではないでしょうか。もちろん、入浴後いつもより体重が少なかったら

水分補給しても良いと思います。ただし、ダイエット中の方は参考になりませんよ。