2024.06.02

10時間睡眠に憧れる!?

『睡眠時間は8時間はとらないと体に悪いですよね?私は何時間ねればいいの?』

この質問は、外来でよく聞く質問です。これは奥が深い質問です。大谷選手は10時間だし…

ですが、必要な睡眠時間は人それぞれ違います。同じ人でも年齢を重ねることで変化します。

一概に○○時間寝たらよいとお答えできるものではないのです。

①若年世代・勤労世代に対しては

仕事や家事で睡眠時間が確保できなかったり、趣味やコミュニケーションで入眠時刻が先延ばしになり

慢性的な睡眠不足になっているのではないでしょうか?生活習慣病やうつ病との関連も指摘され、

睡眠時間が6時間未満であれば風邪をひきやすくなったりするらしいです。週末寝だめをして

weekdayにのぞむ方もおられると思いますが、逆効果です。体内時計が乱れるので、日々の睡眠時間を

伸ばす努力が必要となるのです。もちろん、日中の過ごし方や寝室の睡眠環境や嗜好品の摂取を見直して

睡眠の質を向上させて、「あ~寝たわ~~」という休養感を高めるのが良いと思います。

②長時間臥床しがちな高齢者に対しては

若いころと同じだけ眠ろうとしては65歳で眠れるのは6時間程度とされており、たとえ臥床していても

睡眠時間が増えるわけではありません。むしろ入眠自体に時間がかかるので、睡眠が分断されて

中途覚醒や早朝覚醒してしまい睡眠の効率が低下してしまいます。それにより休養感が低下し、さらに

休養が必要と感じて寝床に入ってしまい臥床時間だけが長くなってしまうことになってしまいます。

臥床時間(床にいる時間)が長いうえに、不眠症状がある際は睡眠休養感が低下しているので、

積極的に臥床時間を減らすべきです。睡眠時間が8時間未満であっても、朝スッキリ目が覚めて

日中の眠気に困るような症状がない場合は無理に横になっている必要はないのです。

ウチの次男も大谷翔平にあこがれて睡眠時間をタップリとっています(勉強時間を削って・・・)。

(宿題はきちんと取り組みましょう!あこがれるのをやめましょう!)