糖尿病は治る病気なの?
糖尿病はいつになったら治るのでしょうか?ということはあまり聞かれることはありません。
なんとなく、治らない病気なんだろうなと察している方がほとんどでしょう。ですが、生活習慣病由来
の2型糖尿病であれば生活習慣病の改善だけで、お薬が要らなくなるようにもなります。
つまり、見た目上?お薬が要らなくなるわけなので病気していまーすという感じではないのです。
医者が糖尿病治療をする上で参考にする「糖尿病診療ガイドライン」には、このような完治?した
基準は記載がないのです。だから、医者から血糖が正常になったり、お薬が不要になったとしても
医者からは「糖尿病が治りましたね」と言われることはないのです。
生活習慣がベースにあるので、また元の荒くれた生活になれば血糖値がリバウンドしたりHbA1cが
高くなってしまったりと、糖尿病を悪化させてしまうのです。治らなかったら、悪くてもいいのでは?
と疑問に思う方もおられるかもしれません。糖尿病のコントロールが悪くて何が問題かというと、
失明や腎機能の低下など様々な合併症のリスクが増加してしまうことに問題があるのです。
一歩先ゆく米国は、2021年にアメリカ糖尿病学会を中心とする専門家グループにより、
糖尿病の合併症のリスクを大幅に低下させる基準として、
①薬物療法を行なっていない状態で
②HbA 1c 6.5%未満が
③3ヶ月以上持続している状態 を「寛解(かんかい)」と定義づけました。
研究によると寛解であれば年に1、2回の検査と通院のみの経過観察で問題がないとされています。
どうですか?楽ではないですか?我々開業医は通院して欲しい気持ちがありますが、患者さんが
この状態(寛解)に入ることができればハッピーであること間違いないです。ぜひ、目指して
生活習慣を見直す努力を一緒にしていきましょう!