2025.05.03

若い人に大腸がんが増えている

厚生労働省が2024年9月に公表した「2023年の人口動態統計」によるとがんの死亡は約38万人で

全死亡の24.3%を占めているのです。部位別には男性は肺がん、大腸がん、胃がん、膵臓がん、

肝臓がんの順に多く、女性は大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、胃がんの順ということです。

1990年代から年齢調整罹患率はほぼ横ばい状態ですが、年齢層特に40代では増加傾向です。

高所得国で大腸がんが減っているのは50代以上です。理由は、50歳以上の人の喫煙や飲酒量が

減っていることや、大腸がん検診で大腸カメラの際に「前癌状態」であるポリープを切除することで

がんの発生が減っているのです。きちんと大腸がん検診にはエビデンスがあるのです。スゴイ!!

一方、40代以下の若年層に大腸がんが増えているのは、肥満、加工肉の摂取、飲酒、喫煙の増加、

食物繊維の摂取不足と運動不足が考えられます。特に子供の頃から高脂肪で低食物繊維の食事を

続けると昨日のアフリカ人のように大腸粘膜に変化をきたしてしまうのです。また、大腸がん研究者

たちは、小児期の抗生物質の内服も原因ではないかと考えています。抗生物質は病原菌を殺すだけ

でなく善玉菌もやっつけてしまうのです。この腸内細菌の変化が大腸がんを起こしてしまう引き金

になるのではないかと考えられています。そのためにはお高い野菜ですが、1日最低40gの摂取を

推奨しています。キャベツ、牛蒡、蓮根、オクラ、エノキだけ、しめじ、しいたけ、大根などです。

大豆、インゲンなどの豆類も良いですし、ひじき、昆布などの海藻類もお勧めです。

慣れてきて「美味しい!!」となれば健康的な食生活が自分自身に取り込めた事になります。

ぜひ、お試しくださいね。