2024.06.25

藤原道長の糖尿病

昨日の続きです。

糖尿病の初診外来では、必ず「親や兄弟、血縁の方に糖尿病の方はおられますか?」と

家族歴を伺います。糖尿病は肥満や過食など生活習慣で起こる病気と思われる方が大多数

では無いでしょうか。もちろん糖尿病にも1型、2型があり、道長さんも2型の話をしております。

道長さんが、外来受診したとして家族歴を伺うと・・・(想像ですよ)

「長男の道隆(井浦さん)がそうだし〜、叔父の伊尹(お父さん兼家のお兄さん)や甥っ子の

伊周(三浦翔平)も糖尿病で〜す」と、答えるでしょう。これは濃厚な糖尿病の家族歴です。

糖尿病は遺伝的体質もそうですが、肥満、過食、ストレスなどの環境要因も影響して発症します。

平安貴族とはいえ現代よりも質素な食事のように大河ドラマではお見受けしますが、なにせ、

藤原氏の頂点のお方であれば、献立は当然、入谷家よりも豪勢に違いないです。笑

運動もないでしょうし、てくてく歩くこともなく、牛車に揺られての移動であったのでしょう。

また、鎌倉武士のように鍛錬もなく歌を謡い、権力争いで神経をすり減らすストレス満載の日々だった

のではないかと推察します。

2019年の調査では糖尿病が強く疑われる人と糖尿病の可能性が否定できない人の合計は1949万人と

なっております。平安時代にはまだ稀な病気であったと思いますが、体質的には糖尿病になりやすい人が

多く、現に平安時代からも受け継がれているのです。

わが世の春を送るためにも、みなさん糖尿病の発症を予防し、糖尿病であればいりたに内科へ受診ください。