2024.09.22
血管をよみがえらせろ!
血管年齢という考え方があります。もともと心臓血管外科で私が所属していた
旭川医大の第一外科は血管外科(末梢血管外科)が専門でした。
研修医だったので特に疑問にも感じませんでしたが、大学を離れてみると
血管疾患特に閉塞性動脈硬化症の治療、特に下肢の血管バイパス手術を受けに
日本各地から大学に来られていました。そのような人たちは血管という血管が
糖尿病、高血圧、脂質異常症のためボロボロでした。日常的に病棟でも外来でもABIという
上腕と足首の血圧の比で血管の詰まり具合判定する検査をしていました。
機械に頼れば一瞬で上下肢の血圧を同時に測定してくれるので楽ですが・・・
また、PWV検査で血液の拍動(脈波)の速度を測定し、血管の硬さを判定するものもあります。
私のクリニックでは、ABI検査やPWV検査ももちろんですが、頸動脈を超音波で観察し
動脈硬化の進行度から全身の血管の状態(血管の内膜、中膜の厚み、プラークの有無、狭窄など)
を推定します。血管って今までの人生を表す成績表みたいなものなんですよね。
まずは、ご自身の血管年齢を把握してみるということが始まりなのでしょう。
ですが、たとえ血管が傷ついても、硬くなっていても、生活習慣を真剣に見直すことで
機能を回復し若返らせることができるのです。血液ももちろん一緒です。
血管・血液をよみがえらせることに「遅い!」はないと信じています。
ぜひ、心配なこと疑問点があればお気軽にご相談ください。