2024.02.24

青魚で動脈硬化予防!

先日「私動脈硬化ではないかしら、心配です」とのことで来院された方がおられました。

正直素晴らしいと思いました。医療関係の方かどうか聞きそびれたのですが、素人の方であれば

なかなかのセンスの持ち主だなと思いました。

本来であれば、動脈硬化の元凶となる脂質異常症(高コレステロール血症)、高血圧症

や糖尿病などがないかどうかを問診、診察、血液検査などで調べながら検査を進めていきます。

ですが、この患者さん喫煙歴もなく若い女性であり、家族性のコレステロール血症がなければ

ほぼ動脈硬化などは起きにくいはずなのです。足の血管の脈を触ることから始まりますが、

足背(足の甲)と内果(内くるぶし)付近にある動脈の触知が可能であれば血流は大方OKということに

なります。高齢者の方、糖尿病のある方などは単純に話を進めることはできませんが・・・・

この女性は非常に脈の触知も良好であり血管が詰まっている可能性はないと判断しております。

この方が心配した動脈硬化とは何でしょうか?

血管の内側の壁にコレステロールなどの老廃物がたまると、血液の通る道が狭くなり、流れが悪くなります。

そうすると血管の細胞が硬くなってしまい、血管は柔軟性を失い血流に耐え切れずに血管が急に切れたり、

つまってしまったりします。これが動脈硬化なのです。原因は脂質異常症により血中のコレステロールや

中性脂肪が増えることです。そのほかにも加齢、喫煙、高血圧、ストレス、糖尿病やまれに遺伝なども

原因となることがあります。

動脈硬化が進んでいるかどうかは脈波検査や頸動脈検査(エコー検査)などで調べることができます。

動脈硬化予防で大事なのは体重の管理です。太ってしまうとコレステロールが増えるのはもちろんですが、

心臓に血液を送るのにも負担がかかってしまいます。

食べ物は飽和脂肪酸が多く含まれるベーコン、マーガリン、とりかわなどは悪影響です。油を使うときには

Extra Virginではないにしろオリーブオイルをお勧めします。青魚は不飽和脂肪酸が多く含まれており

動脈硬化症や血栓症を防ぐ効果があります。

適度な運動を定期的にするのは大事なのですが、動脈硬化が進んでいる場合は心臓や血管に負担がかかるので

いきなりの運動は控える方がよいでしょう。運動前に検査を受けて問題がないことを確認してから

がんばりましょう。その際にはお気軽にご相談ください。