2026.05.20

γ-GTPが高い人集まれ!

今年もすこやか健診が始まっています。5月から10月迄開催しておりますので皆さんの来院を待っています。よく外来で質問されることが多いのは肝臓のことでしょうか?特に脂肪肝のこと、ここ最近ではFIB-4indexのことについて質問を受けることが多いかもしれません。それ以外にはγ-GTPが高値のことについてよく聞かれます。皆さん、お酒を飲まれる方に高値が多いというのはイメージがあるのでしょう。そのために「私はお酒なんて一滴も飲まないのに、なぜγ-GTPが高いのかしら?」という質問を多く受けます。このγ-GTPは、ガンマ-グルタミルトランスぺプチダーぜの略で、肝臓の解毒作用に関与する酵素なのです。血中のγ-GTPのほとんどは肝臓に由来します。肝臓での薬物や毒物の分解や排泄に関与していて、胆管にも多く存在していることから主に胆汁分泌異常を表すマーカーとして用いられているのです。γ-GTPの血中濃度は、肝臓がアルコールやある種の薬物による障害を受けた場合や胆汁がうっ滞(流れが悪い)した場合に上昇します。具体的な疾患としては、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害、胆石・胆嚢炎・胆管炎・胆管がんなどの胆道系疾患、肝硬変、肝炎などです。よく健診でお見かけするAST・ALTから肝実質の障害の有無やその程度が推測できます。ただし、肝硬変などにより傷害される肝実質が少ない場合には、比較的大きな肝障害があっても、肝逸脱酵素が正常範囲とされる場合もあるので注意が必要です。過去の健診のデータや既往歴、飲酒歴に加えてサプリメントや漢方薬などの服用歴、業務歴からAST・ALT・γ-GTPの変動を確認する他、原因検索を行います。飲酒をしない方であれば運動不足や体重増加による脂肪肝(非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLED))をまず考えます。痩せ型で筋肉が少ない場合、BMIで25未満の非肥満体型でも脂肪肝が見られる場合が少なくないので注意が必要です。γ-GTPは個人差も大きく、性別、年齢、生活習慣などによって測定値が変化する項目なのです。病状を予測しつつも、非飲酒者が初めて高γ-GTP血症を指摘された場合は、主治医と相談を行なって新たに血液検査を受けるか、腹部超音波検査などの画像診断を受けることをお勧めしています。心配な人はご相談ください。