あなたは糖尿病に近づいている!?
血糖値が心配な方は多くいらっしゃると思います。血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
という数字で表されます。血糖値といえば、血液中にどのくらいの糖質が含まれているのかを
表す数値なのです。血糖値に関しては100mg/dlまでが正常値で、126mg/dl以上で糖尿病の
疑いがあるとして精密検査を受ける必要があります。HbA1cはヘモグロビンと結合した
タンパク質である糖化ヘモグロビンが血液中に何%含まれているのかを表す値です。
血糖値が高ければHbA1cの値も上がっていくメカニズムなのです。しかもHbA1cは約3ヶ月の
血糖値の値を表す数字と言われております。3ヶ月間の値ですので、直前の食事の影響は受けないので
評価を行いやすいことが特徴です。当院でも迅速にHbA1cを計測できる機器を6月2台導入し、計3台
で少量の血液採取にて測定できる体制を整えています。病院・クリニックでの経過もHbA1cを用いて
検査を進めることが多いのです。HbA1cは6.5%に近づけば糖尿病の可能性が高くなります。
6.0%以上では糖尿病の予兆があると考えます。6.5%を超えた状態で放置すると、血管にダメージが
発生し始めて、ゆくゆくは神経異常・腎機能障害・失明などの合併症が起こります。
よく外来で皆さんに言われることは、患者さんで「今美味しいものを食べてきたのでHbA1cが
高いんだわ〜」とお話しされる方もおいでます。ですが、何時間前かに頂いた食事にHbA1cの数値を
上昇させることはほぼありません。都市伝説を信じないでください!
ただ、「おしっこから糖が出てくる」、「血糖値が高くなる病気」」というイメージが定着しつつあります。
是非健康診断血を見直してみて、自分が糖尿病に至る過程のどこまで近づいているのかをきちんと確認
するべきなのです。