2024.05.22

いびき 大丈夫ですか?

痛みなどで気づく病気、症状が出るのを待っていると手遅れになってしまう病気

様々ありますが、人に言われて気づく病気の代表格として「睡眠時無呼吸症候群」があります。

いびきがうるさくなったり、寝ている間の呼吸をしていない無呼吸状態になることが代表的な

症状ですが、実は当の本人は全くと言っていいほど悩みを抱えていないことが多いのです。

いびきをしていても自分自身は熟睡していますし、無呼吸になっても意識がないので自覚が

全くと言っていいほどありません。日本には約300万人の睡眠時無呼吸症候群の患者さんが

いるのではないかと推測されておりますが、実際に治療を受けておられるのはその10分の1!

なんと30万人しかいないという事実があるのです。

症状として昼間の眠気が出現することが多いのですが、本人はメチャクチャ熟睡している気分に

なっているので、無呼吸なんて・・・とさらさら思ってもいないことです。

「あれだけ寝ているのになぜ昼間眠たくなるのかな?」「年のせいかな?」と自己判断しているのです。

実は、睡眠時無呼吸症候群は恐ろしい病気であり、さまざまなリスクが上昇することがわかっています。

①昼間の眠気によって無呼吸の人は交通事故を起こすリスクが7倍になるとされています。

②夜間の無呼吸により交感神経という体を活性化させる神経が警告音を鳴らして、夜間の血圧が

 上昇しやすくなってしまいます。難治性の高血圧の原因となる事もあります。

③糖尿病、脂質異常症、がん、うつ病のリスクを上げるというデータがあり、心筋梗塞や脳梗塞にも

 繋がりかねないさまざまな危険因子を抱える可能性が上がるのです。

「疲れているからね〜」では、済まされないのです。私も研修医の頃、体重も今のプラス30kgぐらい

ありましたが、睡眠時無呼吸症候群で日中の眠気がひどかったことがあります。

学会で暗くなると眠たくなって、お隣に座った見ず知らずの先生に腕で小突かれる事もありました。

自分もそうではないか?とご心配であれば、簡単に検査可能です。一度受けてみることを

お勧めします。ご自宅で寝る時に検査器具をつけるだけです。迷わず受けてみましょう!

当院ではご自宅に検査器具を送るように手配しております。是非お気軽にご相談ください。