お酒で失敗
3月も本日で終わり。明日から新年度です。別れと出会の季節です。心機一転という方も多いのでは
ないでしょうか?そんな中で飲み会が開催されることも多いと思います。お酒で失敗と考えると、
当直をしていた時によく泥酔状態で運ばれてくる北海道庁の若者達を思い出します。当時は、尿道に
カテーテルを入れて、点滴を投与して翌日恥ずかしそうに帰宅する姿を何度も何度もみていました。
それくらいの失敗は可愛いものです。本当に市立根室病院の救急は色々なことがありました。
本日の話題は福島正則です。母親が豊臣秀吉の母・なかの妹で秀吉の従兄弟になります。
柴田勝家を破った賤ヶ岳の戦いで1番槍の活躍だった方です。のちに、朝鮮出兵の恩賞で石田三成と
仲が険悪となり関ヶ原の戦いでは、豊臣恩顧の大名であるにも関わらず三成が嫌いすぎて東軍につき、
安芸広島藩50万石をゲットした人です。
この方(福島正則)は酒豪で、黒田長政から母里友信が使いのものとしてやってきて、福島が母里に
酒を勧めたそうです。でも使いとしてきた手前、母里は飲むわけにもいかず、意地になった福島は
「酒を飲み干せたらなんでも褒美をやるよ」と言って挑発し、母里は「お断り申す」ときっぱり断る。
さらに福島は「黒田武士は酒に弱いのか?」「腰抜けなのか?」とさらにお家をディスる発言を
されたそうです。気分を害した母里ですが、実は彼も酒豪で大杯に注がれた酒を飲み干して、
ここぞとばかりに強気に出ます。「はい、なんでもくれるって言いましたよね!日本号をください!」と
日本号は皇室所有の名槍でしたが、秀吉から福島正則に与えられた大事な槍でした。福島も大きく出た
手前、引くわけにもいかず、名槍は母里のものとなったのです。このエピソード実は黒田節にあります。
【民謡黒田節】
酒は飲め飲め 飲むならば 日の本一の この槍を 飲みとる程に 飲むならば
これぞまことの黒田武士 ということです。
秀吉の子飼いの武将から出世した加藤清正と違い、福島正則に人気がないのはカラミ酒だからでしょうか
気をつけましょう!