しゃっくり100回
しゃっくり100回したら死んでしまう・・・そんな言い伝え聞いたことありませんか?
これは迷信ですが、どの年齢層も一度は耳にしたことがある都市伝説でしょう。
しゃっくりは横隔膜の痙攣で、焼き芋などの食べ物が胸に使えた時などに、
しゃっくりを経験した人も多いのではないでしょうか?自然に自然におさまる事も多いのですが、
長引いた時には息を止めたり、冷水を飲んで治した人もいるのではないでしょうか。
ですが、100回以上続く場合、横隔膜の上下に病気が隠れている場合もあります。
横隔膜の上には心臓と肺があり、肺炎や肺膿瘍など熱が出る病気が原因となる事も考えられます。
横隔膜の下には肝臓、胃、脾臓などがあり、肝臓・膵臓・胆嚢などの臓器に炎症や腫瘍があれば
しつこいしゃっくりの原因にもなりえます。
横隔膜の神経が原因となる事もあります。神経の病気で多発性硬化症の類縁疾患である視神経脊髄炎
はしゃっくりが特徴的な前駆症状の一つとも言われています。
原因が何であっても、しばらく続くと辛くなります。治療としては、プリンペラン、ウィンタミン、
芍薬甘草湯などがよく用いられますが、柿の蔕(柿蔕:してい)を煎じたものが奏功すると
どこかの救急の偉い先生が本に書いていました。
ちなみに、私は医師免許取り立てで夜間急病センター(旭川市)に外勤(アルバイト)で
出向いた時にしゃっくりの患者さんがやってきました。この時、私は何をしたと思います?
『わーーーーーーっ』と患者さんを驚かせました。本気です。これしか知恵がなかったのです・・・
でもしゃっくりは止まりました。患者さんにも感謝されました。非薬物療法でしたが、
心臓の悪い人には不向きの治療です。もちろん、医局で上司に怒られたのは言うまでもありません。