みなさん、かかりつけ医はいますか？

比較的若年で成人病・生活習慣病をお持ちでなければ通院なんてしませんね。

でもお困りの時は、どこかの病院・診療所に受診することになります。

その際、どのような基準で受診先を決定するのか？人それぞれだと思います。

家から近い、評判がいい、インターネットを見て・・・などなどありますよね。

先日、「頭皮がチクチクするのがここ4，5年続いている。どうにかならないか」と

お悩みの方が来られました。頭皮と言えば、皮膚科ではないか？と思い訊ねると

もちろん、基幹病院の皮膚科、近隣の皮膚科にも受診し原因がわからないと・・・

そして頭皮だから頭に何かが起きているのではないかとお考えになり、脳外科へ受診。

もちろん、そこでもMRI検査も施行されておりますが、特に異常なし。

結局、経過観察しましょうということになったそうです。とのことで、受診されました。

私も、皮膚科には造詣が深くないといいますか、経験が少ないものでどうしたらよいものかと

考えましたが、「はっ！！」と思ったのが帯状疱疹後の神経痛に近いのではないかと・・・

もちろん、この方は帯状疱疹でもありませんし、帯状疱疹後神経痛でもありません。

もしそうであれば、前医の皮膚科Drが治療し改善させているのではないか？

刺激には依存せずに、自発的な疼痛（自発痛）や通常では無害で軽微な機械的刺激で誘発される

アロディニアの存在が思い浮かびました。帯状疱疹後の痛みの治療を勉強していて出てきた概念

なのです。正直、開業前には知りませんでした。でも、結構このアロディニアで悩まれていて

日常生活動作を低下させてしまっている方も多いのではないかと思います。

そして、内服薬を処方し、1週間後に受診いただくと・・・・・・

なんと、内服2日目に全く痛みを感じなくなった。4，5年悩んでいたのがウソかのようだと

喜ばれておりました。まさに、『後医は名医』を実感した経験となりました。