アレルギーの日
アレルギーという言葉は多くの方は知っている言葉でしょう。ではアナフィラキシーという言葉はいかがでしょうか?アナフィラキシーというのは、食物・薬・蜂毒など特定の物質に対する過剰なアレルギー反応のことを言います。数分〜数時間以内に皮膚(蕁麻疹)、呼吸器(呼吸困難)、消化器(腹痛)、循環器(血圧低下)など全身の複数の臓器に症状が急速に現れて、生命の危険がある状態を指します。特に血圧低下や意識障害がある場合はアナフィラキシーショックと呼ばれ、アドレナリンの投与が必須となり医療機関への早期の受診が必要となり対応が遅れてしまう年に至ることもあるとされます。このアナフィラキシーという言葉、実はアレルギーよりも先輩なのです。1902年にパリ大学の生理学教授チャールズ・リシェはイソギンチャクの毒素を1度投与した犬に再度少量投与すると、初回の投与時とは比較になら無い激烈な症状を起こす現象を発見したのです。これは彼が研究してきたプロフィラキシー(予防、免疫状態)とは正反対の現象だったのでanaphylaxie(ana=away from,phylaxis=protection)と名付けられました。リシェはその後もアナフィラキシーの研究を続けて、1913年に「過敏症の研究」でノーベル生理学医学賞を受賞しています。アレルギーの命名者はウィーンの小児科医であるピルケーさんです。ピルケーはアナフィラキシーなどの一連の過敏反応は本質的には免疫と同じ「整体が異物の物質を経験することで獲得した反応能力に基づく生物現象」と統一的に理解し、allergy(allos=other,ergon=work)と名付けたのです。2月20日は1995年に日本アレルギー協会が制定した記念日「アレルギーの日」です。1966年の2月20日に米国デンバー小児喘息研究所の石坂公成(きみしげ)・照子夫妻がIgE(免疫グロブリンE)抗体発見を全米アレルギー学会で報告しました。それまでアレルギー反応を起こす抗体は非常に微量であったためにIgA交代と区別できなかったが、石坂夫妻はIgA抗体を含む血清から真の抗体を単離することに成功しIgEと名付けたのでした。この発見はアレルギー研究を飛躍的に発展させる画期的な発見でした。石坂先生の教科書は学生時代読んでいて正直訳わから無いな〜と思いました。私のおつむがついていかなかったのです。医師になって先生の著した「我々の歩いて来た道」「結婚と学問は両立する:ある科学者のラヴストーリー」を読んで日本にもキュリー夫妻がいるのだなと思い先生の学問に対する思いと奥さんに対する思いを強く感じました。興味のある方はぜひご一読を!