2025.08.26

ゲーム依存

はじめに言います。私はこの分野での専門家ではありません。ですからご相談は地域の保健所の

精神保健窓口に相談すると良いと思います。なぜこのようなことを書くかと言いますと、意外に、

ブログを見たんですけど…と相談にお越しになる方が多いのです。通常、しがないクリニックの

しがないブログなので見る人は少ないだろうと思っていたのですが、なぜかブログだけを見ていて

くれる人もいるようなのです。このブログは一般的な医学に関する内容で、皆さんの医療リテラシー

が高まることを願いながら書いているのです。我が家の長男も絶対にゲーム依存だと思われます。

このゲーム依存と診断される人の割合は、男性約3%、女性約1%だと推測されています。国内では

100万人以上いると言われています。そして昨今低年齢化が問題となっています。WHOの診断基準

では、①ゲームの使用をコントロールできない ②他の楽しみよりもゲームを優先する ③日常

生活に著しく支障をきたしているの3つが12ヶ月以上続いている場合をゲーム依存としています。

ゲーム依存になると週に30時間以上ゲームをしていることが多くなります。一般的な社会生活を

送っている人であれば、1日の自由時間のうち4〜5時間ほど、ゲームに費やしているのです。

実は、ゲーム依存と診断されなくても、その前段階の状態の人は5〜10倍ほど存在すると推測

されています。このやめられない感覚は脳の「報酬系」と呼ばれる神経回路が変化するためと

言われています。この方々に、ゲームを制限したり禁止をすることは全く意味なく、本人が最も

大切にしているものを奪っている認識が、多くの親や学校関係者には欠けているのです。

本人自らがどうにかしようと思わないことには治療のスタートラインにはつけないのです。

ゲーム時間を減らすのではなく、ゲーム以外の楽しみが増えると自然とゲームの使用が減って

いきます。ゲームにしか安らぎを求められないに至った状況、苦しさや生きづらさなどと向き合わ

なければ回復にはつながらないことを十分理解しなくてはいけないと思うのです。

彼氏・彼女を作るのがいいのでは?と、おじさんは密かに思うのですが、いかがでしょうか?