コントラフリーローディング効果
先日、休診日に妻とイオンモール白山に昼食を食べに行きました。
その後にペットショップを覗いて帰ってくるのがお決まりのコースです。
そのペットショップで見かけたのです。回転式になっていて回さなければ出てこない
なんだか、ネズミの実験器具のようだなと思っていたら、ポンポンにいいんじゃないと?
私が愛するポンポンにネズミの行動実験の真似をするとお思いか!と気分を害しました。
ネズミの実験に使う道具は、レバーを押すと餌が出てくる仕組みであり、ネズミはすぐに
学習します。そして上手にレバーを押すようになります。このネズミさんに2つの餌を与えます。
1つはさらに入った餌、もう一つはレバー押しで出る餌。得られる餌は鳥らも同じ餌です。
さてネズミさんはどちらを選ぶのでしょうか?皆さんどう思います?
そんな皿に入っている餌を選ぶだろうと考えたあなた!ネズミさんに失礼ですよ。
答えは、レバー押しを選ぶ確率が高いのです。苦労せず得られる皿の餌よりも、タスクを通じて
得るえさのほうが、ネズミさんにとっては価値が高いのです。これは、本日の題名である
「コントラフリーローディング効果」と呼ばれ、イヌやサルはもちろん、鳥類や魚類に至るまで
動物会に普遍的にみられる現象なのです。ヒトも就学前であればほぼ100%の確率でレバーを押します。
成長とともにこの確率は減少して大学生になると選択率は50%になります。入手効率を重視する
ようになるものの、完全に利益だけを追求することはありません。
この実験からは労働の価値について考えさせられます。「左団扇の生活」には憧れますが、
そんな夢のような生活が手に入ったとしても本当に幸せなのか?疑問です。ちなみに
コントラフリーローディング効果を観察できない唯一の動物が猫ちゃんです。
猫は徹底的に現実主義なのです。レバー押しなんて・・・とお思いなのでしょう。
今日もポンポンは皿の下に落ちた一粒の餌を取るために短い手を伸ばして頑張っています。