デートするなら晴れの日にホットコーヒー
何か面白いネタが…といつも人間観察と論文を探しています。今日のは上半期傑作集に入れても良い
のではないかと思うネタです。人間の性格を表現するときに英語では「warm」「cold」「cool」とか
言います。日本語では温かい人、冷たい人などと温度による人格比喩は世界共通なのですね。
もちろん人格に物理的な寒暖はありません。ですが、認知言語学者たちは「内的印象を具体化する
ためには有効な手段である」と説明しています。実はチンパンジーも高い音と明るい色、低い音と
暗い色を結びつけることが知られています。人だけではなく進化的にも非言語的感覚を持っている
ということなのですね。
コロラド大学のウィリアム博士がエレベーターの中で「少しメモを取りたいので、このコーヒーを
持ってもらえますか」と他人に頼む実験をしました。この時、ホットコーヒーとアイスコーヒーの
どちらかを用意して、相手の反応を比較します。実験終了後にコーヒーを持ってくれた人に、依頼者の
人間性の印象を尋ねるのですが、アイスコーヒーよりもホットコーヒーを持たされた人の方が、
「穏和で親近感を覚える人柄だった」と高評価を与えられることがわかりました。
これは、晴れた日の初デートの方が、雨の日よりも相手への好印象を持つことも実験心理学的に
示されています。人への印象は、思いのほか環境要因からのシンプルな影響を受けるのでしょう。
天候は味方してくれませんが、接客時に出すコーヒーであれば、気をつけることもできますので、
ちょっとした気遣いとして皆さん使える技なのではないでしょうか。
ちなみに大学5年生の時に憧れの先輩と初デートした時に雪が降っていたことを思い出しました。
今だから言えます!天気のせいにさせてください。涙