2026.02.24

ドライな年頃

もう直ぐ春なので、この話題はどうかと思いながら書いています。冬に(寒く)なると、体のあちこちが痒くなることを経験したことはありませんか?高齢の方であれば、言わずと知れた老人性皮膚掻痒症(そうようしょう)です。かゆみは掻けば掻くほど強まることが多いのです。それは皮膚を強く刺激すると神経が刺激されたり、痒みを起こす物質が誘発されたりして悪循環が進むからです。高齢者の皮膚の痒みは脂気が少なくなった皮膚から水分が失われて、皮膚がカサカサに乾燥した状態になっていることによるのですが、これに拍車をかけているのが、冬の乾燥した空気です。その上、暖房のかけすぎで部屋外装乾燥した状態になっています。空気が乾燥すると、皮膚から水分が失われやすくなり、皮膚は一層乾燥するのです。私は室温を低めに調整して(シャツパンツで過ごさなければ)加湿器を使用することをオススメしています。実は寒さも乾燥の一因になっているのです。それは、寒いと皮膚の表面近くの毛細血管が収縮して皮膚へ十分な水分が供給されなくなるからです。皮膚の脂の中にある脂肪酸が汗の中に少量含まれている乳酸と結合して皮膚表面で乳化してコロイド状の膜を作るのです。これを酸外套(さんがいとう)と言われるもので皮膚表面を、覆っているおかげで体はさまざまな外的刺激から守られているのです。強いアルカリ性の石鹸で体を洗えば、酸外套は剥ぎ取られてしまい、肌がカサカサになるのです。寒い季節になるとあまり汗もかかないので、汗と一緒に分泌される皮脂腺からの脂の分泌も少なくなります。年齢とともに皮膚の脂気はぐんと少なくなってしまうので、外部からの刺激から肌を完全に守ることができなくなり痒くなるのです。還暦を過ぎるような年齢になれば石鹸でのゴシゴシは不要になります。と言っても何度かに一度は軽く石鹸をつけてさっと洗うだけで十分でしょう。以前私は熱いお風呂が好きとブログで書きましたが、熱いお湯は皮膚の潤いを保つ上で重要な役割を果たしています。皮膚の外側0.02mmの角質層は熱過ぎるとふやけてしまい、角質細胞の内外にある保湿成分が湯の中に溶け出てしまいます。つまり熱いお湯はダメということです。同じ理由で乾布摩擦もダメですね。風呂から出た後に保湿成分を含んだローションを手足に刷り込むように塗ることをオススメします。今日は真面目な説明が多くて退屈しましたか?若い人は無関係ではありません。いつかはなりますドライな年頃に。その日のために知っておくのも良いでしょう。