2024.11.16
パンツとズボンの法則!?
この話は福井大学総合診療部の林寛之先生の書籍で読んだ気がします。
林先生はとてもユニークな先生でDVDや書籍でお世話になることが多いです。
真面目な医学のDVDも見るんですよ。エッチなものばかりではありませんよ〜
林先生は一度会ってお話ししてみたい医師の1人です。題名の法則が林先生らしいなと・・・
ズボンを履いてからパンツを履く人いませんよね。順番が大事だと言うことなのです。
これはウイルス性胃腸炎でも、嘔気・嘔吐に続いて水溶性の下痢を認めれば普通です。
つまり上から下の症状に移り変わると言うことです。典型的なウイルス性胃腸炎であれば
大概が当てはまるはず。ですが、嘔気・嘔吐だけで早期に受診された場合は何の病気か
わからないのです。しばらくして水溶性下痢を認めれば、こちらも安心して胃腸炎だね〜
と言うことに落ち着きます。ですが、下痢がない状態であれば、急性虫垂炎、心筋梗塞、
女性であれば妊娠、敗血症、糖尿病性ケトアシドーシスなど胃腸炎以外の怖〜い病気を
除外しなくてはいけなくなるのです。
下痢が起こって嘔吐が起きてくると言う、下から上パターンはスボンを履いてからパンツの
パターンなので嫌な予感がしてきます。腸閉塞や急性虫垂炎、子宮外妊娠など調べなくては
いけません。さらには、下だけパターンつまりパンツを履かない、そんな人もいると思いますが
腹痛下痢だけで嘔気嘔吐がないのは、O-157の大腸菌やサルモネラ菌などの細菌性大腸炎の特徴です。
大便も激しい腹痛と便は1回量が少なくネロネロの鼻水のような粘液便が特徴的なのです。
私は、林先生の教え(会ったことはないが)を守りパンツ、ズボンの順番があるように、
症状の順番も伺いながら診療しております。