2025.08.15

ビールはなぜたくさん飲めるのか?

昔からお水は一気にたくさん飲めないのに、ビールだと飲めるのはなぜか?という議論があります。

実際喉越しがいいからとか、アルコールは胃から吸収されちゃうからとかも言われています。

でもビールのアルコール濃度は5%程度で1L飲んだとして、そのアルコール分が全て胃で吸収されて

もたったの50mlでしかありません。しかも、実際にはアルコールは胃だけではなくて小腸からも

吸収されるので、ビールはたくさん飲めるということにはなりません。

水ではどうなのかという実験がなされております。シカゴからの報告です。18人の健康な男女に

1分間に100mlずつ室温の水を飲んでもらい、満腹でもう飲めなくなるまで続けます。結果は平均

1,128ml。よく飲めた人でも1,500ml程度でした。5分間で一気に飲めた量は約650mlで1L

飲めた人はほとんどいませんでした。同じ実験を経管栄養で用いる流動食でやると、その量は

半分以下に減ることがわかりました。

そして本題。ビールを飲ませる研究は本場ドイツのエッセンで行われています。この研究では、

酵母を入れる前と後つまり発酵前と発酵後のビール1Lを飲ませて研究しています。発酵後のビール

では消化管ホルモンであるガストリンが有意に増加して、胃酸の分泌も増えたそうです。ガストリン

は、胃の運動を抑制し、胃の出口付近の幽門部の消化管運動を促進するので、どんどん胃から小腸

に送り出す働きがあるのです。ビールの胃酸分泌は明らかで、ワインや日本酒よりも多く含まれます。

ちなみに、発酵前のビールはこのようにはいかなかったようです。