2026.03.02

マネで好感度アップ?

私はモノマネが大好きです。特徴を捉えるトレーニングにもなるし、観察眼が養われると勝手に思っています。やりすぎは嫌われますが…流行や風潮などの世間の動向という流れがあることを見れば、人は他人と似たことをする傾向があることも確かにあります。米国衛生研究所(NIH)動物センターの研究ですが、人ではなく猿の仕草の真似をします。研究に用いた猿は中南米にし生息するオマキザルです。オマキザルは社会集団を形成し、相手の出方をモニターし認知する能力を有しています。実験は猿の前に2人がボールを持って立ちます。両者ともボールを指で突いたり、口で咥えたりなど、猿がよくやる行動をとります。ただし一方の人は猿の仕草に合わせて同じ行動をとり、もう一方は猿の仕草と無関係に行動します。猿は自分の真似をした人を長く眺めるようになり、その人の近くに長く居座るようになります。さらにコインと餌を交換するゲームをすると、真似をしてくれた人と頻繁に交渉するようになります。つまり真似をすると猿に好かれるのです。実はこれ、人間にも同じ現象が生じるのです。会話中に相手がコーヒーを飲んだらこちらもカップに手を伸ばしたり、相手が頬杖をついたらこちらも頬杖をつくと、さりげない行動を真似ると好感度が上がるのです。真似をするというのは必ずしも安易な「猿真似」ではなくて、「あなたに共感している」「共感されて心地が良い」などと相互に心を通わせるための表現手段といえます。確かに赤ちゃんはお母さんの微笑に反応して笑顔を返します。誰かが教えたのではなく、真似をするのです。真似は生まれながらにして備わっている高度な社会シグナルとも言えるのでしょうか。