ラーメンの汁は飲まないで・・・
「ラーメンの汁は飲まないでください」、「醤油をかけすぎないように」、「お漬物も控えましょう」
こんなフレーズを耳にした方も多いのではないでしょうか?
高血圧患者さんの目標とする1日塩分摂取量は6g未満ですが、日本人の平均はまだ10g前後なので
大きなギャップとなっています。減塩のポイントは舌で鴛海が感じられれば良いので、調理の最後に
塩・味噌・醬油を加えることが重要です。外来患者さんには、柑橘類やお酢、胡椒やトウガラシなどで
の味付けをすることで減塩につながると説明し、個人的にはレモン汁で対応することをお勧めします。
生活習慣の改善として・・・
①食事療法
果物の摂取しすぎに注意(カロリーオーバーになりがち)、体重を日々測定し、ゆっくりと嚙んで食べる。
遅い時間に飲食をしない。野菜からとるようにする(ベジファーストといいます)。
②運動療法
早歩きやジョギングなどの有酸素運動、一定の姿勢をキープして筋肉に負荷をかける静的筋肉負荷運動
(アイソメトリックトレーニング)を組み合わせることで降圧効果を増強できます。
③節酒・禁煙を!
男性は中ビンのビール1本から缶ビール2本程度、女性はその半分が適正とされております。「男はズルい!」と
思われるかもしれませんが自分の体を思って極力摂取しないのがベストではないでしょうか。
喫煙は循環器疾患においても癌にとっても最大のリスクと考えられるます。近年流行りの電子タバコでも同様です。
クリニックに受診したら降圧薬(血圧の薬)が始まって、死ぬまで内服し続けなくてはいけないと考えている人が
大多数であると思いますが、私は個人的にはそうしません。ガイドラインも同様です。
収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上で脳心血管疾患のリスクが高ければ治療を開始しますが、
まずは上記の食事療法、運動療法、節酒・禁煙といった生活習慣を見直すことから始めてみませんか?