予防接種の時、考えること
皆さん通常の病院受診の時の医療行為つまり、診断・治療よりも予防接種を軽く見ていませんか?
でも予防接種って法に規定されているんですよ〜法律を守ることは国民にとって基本事項。
法律ですから違反したら法律違反!親もそうですが、我々医療者もしっかり守らなくてはダメです。
明らかな発熱がある時(通常37.5℃以上)、今病気にかかっている時は、予防接種は受けない。
医療機関としては受けさせないことが原則です。「元気な時に受けましょう!」ということです。
あるお母さんからの相談です。当院は中学生からの診察をしており、小学生の診察はお隣の
まるやま小児科クリニックさんへ受診いただいております(丸山先生、いつもありがとうございます)。
風邪を繰り返す小児が、決められた期間で定期接種のワクチンを受けるのは、超難しいとのこと。
確かに・・・うちの3兄弟はどうだったのだろう?全く家にいなかった私としては、疑問です・・・。
一番の問題は発熱問題で数値化されているのに曖昧です。実は。そもそも平熱が人によって違います。
37℃が平熱の人もいれば35℃が平熱の人もいます。37.5℃になったとしても全然意味合いが違います。
つまり、自己申告を信じるしかないのです。大人では稀に嘘の熱もいます(打ちたくないから?)。
子供の発熱を見た際には、①元気な発熱、②ぐったりしていてヤバそうな発熱、③微妙な発熱があると
考えています。①は結構あります。自宅では36.9℃、接種前には37.5℃になった。このパターンは
私だったら接種すると思います。②はどう考えても打ちません。③は元気になるのか、ぐったりするのか
神のみぞ知るので、保留して経過を見ることが多いです。
子宮頸がんワクチンの時も思ったのですが、保護者との関係性によると思います。特に小児の場合は
自己決定ができませんし、保護者が代理人として子供の代わりに決めますので、我々医療者と親御さんが
同じ目的に向かってワクチンを考えることができたらそれが正解だと思うのです。