2024.01.05

今日も明日も負け犬。

 当院は昨年2023年6月から開業しております。患者さんの年齢層は中学生から高齢者の方まで様々です。

その中でも自分自身「はっ!」と思った患者さんが受診されました。

その患者さんは朝学校に行く時間に頭痛があり登校できないとのことでした。

私自身、小学校・中学校の学校医を務めているので関連する悩みに対応すべくいろいろな書籍を読んでいたのですが、

症状を伺うに起立性調節障害の診断がよぎりました。ですが、夜中までスマートフォンのお世話になっている場合

など生活のリズム的に問題がありそうな場合はまず生活リズムを整えていただくことに専念していただきます。

実は2021年に福岡県の女子高校生だけでクラウドファンディングにより製作費を集めて制作された映画が、

本日の題名「今日も明日も負け犬。ー起立性調節障害と紡いでいくー」なのです。

起立性調節障害は、朝起きられない病であり、一見「怠け病」と言われがちなのですが、当人は心の底から

悩んでいることが多く、それから不登校になってしまう場合も少なくありません。

本当は学校に行きたいのだけれど、行くことができない・・・周囲からは怠けているように見られてしまう・・・

なんとも切ない病状なのです。

いろいろな文献をまとめてみると、おとなしくて生真面目、なんでも完璧にやりこなさなくては気が済まない

パーフェクト気質でかつ、繊細で傷つきやすく寂しがり屋でくよくよと考え込んでしまうタイプであるがゆえに、周囲の

期待に応えようとどこまでも完璧を目指してしまうことが、身体的・心理的なストレスとなって自律神経のバランスを

崩して起立性調節障害をとなってしまうことが多いようです。 もちろんこれが全てではないと思っています。

明日ももう少し掘り下げてみようと思います。